U-NEXTで配信中の映画『パラサイト 半地下の家族』は、ポン・ジュノ監督による2019年の韓国映画です。
第92回アカデミー賞で、英語ではない作品として史上初めて作品賞を受賞し、とても話題になりました。
名前は聞いたことがあっても、まだ観てない方もいると思いますので、主なあらすじや見どころを感想を交えてお伝えしていきます。
映画「パラサイト 半地下の家族」のあらすじと見どころ
父ギテク、母チュンスク・兄ギウ・妹ギジョン4人のキム家の物語です。
一家は全員失業中で、近所の無料Wi-Fiをキャッチしてスマホを使い、ピザの宅配箱の組み立て内職をする貧乏なくらしです。
あらすじを読むと貧乏で大変そうなのですが、一家の生活は明るくたくましく、なんともとぼけた味わいがあります。
人のいいパク家をあざむくシーンはあざやかでテンポが良く、どんどん引き込まれていきます。
そんな彼らはある日、身分を偽り文書を偽造してお金持ちのパク家に入り込み、働いていた運転手や家政婦を追い出します。
家族である事を隠し、それぞれ運転手・家政婦・娘の家庭教師・息子の絵画教師になって働き、パク家に信頼されていきます。
息子の誕生日、パク家は全員でキャンプに出かけます。
キム一家は留守になった家に上がり込み、食べて呑んで好き放題です。
留守中パク家で騒いでいて何が起こるかというと・・・大変な事になるのですが、想像の何倍も上を行く展開で、ここはぜひ観ておどろいて欲しいと思います。
ちょっとネタバレしますと、キム一家を超えるパラサイトの登場です。
ソウル市内の半地下も見どころ
タイトル通り、キム家の住まいは窓がちょうど地面の高さになる、半地下というつくりの部屋です。
舞台はソウル市内で、急な階段をかなり下った低地の様です。
ソウルは高低差が大きくて低地の方が住環境が悪く、古い建物が多いそうです。
半地下は元々、北朝鮮との緊張下で防空壕として造られましたが、その後、住めるように作りかえられました。
最近ようやく、家賃が安いという理由から若い人がおしゃれな店に利用されることも増えてきましたが、映画から歴史や背景を学ぶ楽しみ方も出来ますよ。
映画「パラサイト 半地下の家族」を観た感想
見終わった後は、不思議な気持ちになりました。
元気そうだし、うらやましくなるくらいキム一家の能力はすごいのです。
お金持ちに頼らず、普通に仕事をすればいいのになとも思いました。
「パラサイト」の意味は寄生生物。
カタカナで使う時は主に「生計など他者に依存する人」という意味ですが、韓国語のタイトルはずばり「寄生虫」です。
彼らはちゃんとお金を貰える仕事をしているのにです。
誰かに取りつかないと力を発揮できなかったり、チャンスを与えられないひともいるのだろうと思いました。
高台の豪華なパク家から下って下って地面よりまだ下るキム家の半地下の部屋。
ひと晩の雨で下水はあふれ、ずぶ濡れになる家です。
映像はこれでもかと高低の差と経済格差をみせつけます。
そこから嘘ではい上がった物語は、嘘では消せない「匂い」が原因の一つとなって、不幸な結末に向かいます。
でも救いのあるラストでした。
優れたエンターテイメント作品であり社会のゆがみにも目がいく、見ごたえのある映画です。
映画「パラサイト 半地下の家族」はU-NEXTで配信中
「パラサイト 半地下の家族」は公開されたばかりの新作映画ですが、U-NEXTでは無料期間中でもポイントを使って観られるのでお得です。
この映画を観た後は、ぜひ他のポン・ジュノ監督作品も観てほしいです。
おさえておきたいのは「殺人の追憶」や、モンスターパニック映画の「グエムルー漢江の怪物―」で、どちらの作品もお父さん役のソン・ガンホさんが主役です。
「グエムル」ではお父さんが娘を助けるためがんばり、家族一丸となって地面の下でどろどろになります!
どの作品もU-NEXTで視聴できるので、ぜひ一度覗いてみてくださいね。
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