中島みゆきの名曲「糸」をテーマに、実力派若手俳優二人が主演した、瀬々敬久監督作品です。
平成元年生まれの男女が出会いと別れを繰り返し、困難を乗り越え新しい時代を迎えます。
2020年8月21日に公開されたばかりですが、U-NEXTでは、どこよりも先駆けて視聴することができます。
昨年は外出が難しく、上映を見逃したみなさまも多いと思いますので、とてもおすすめです。
映画「糸」のあらすじと見どころ
子ども時代のあらすじ
高橋漣が森の中を自転車で走ります。
腕に赤と白の糸でよられたミサンガ、頬が削げたその顔にはいらだちが見えます。
カメラが足元を映し顔にもどると、元気ではちきれそうな13歳の漣となり、緑あふれる北海道・夏の美瑛を疾走していきます。
漣と葵は花火大会で出会い恋が始まります。
ミサンガは葵が作ってあげたお弁当を結ぶひもでした。若い二人の後ろに広がる、みずみずしい景色も見どころです。
でも、葵の腕のアザや、家に帰りたがらないようすが不幸を予感させます。
歌の「糸」にそうように、映画では結ぶ・切れる、つなぐ・離れる、などを表す映像が印象的に挿入されます。
漣は「好きだ」と告げますが葵は差し出された彼の手をとりません。
翌日、葵の一家は夜逃げしていなくなるのです。
自転車に乗って走り出す漣の表情に幼さはなく、8年後の姿にかさなっていきます。
大人時代のあらすじ
漣はチーズ工場で働き、ずっと美瑛で暮らしています。
幼馴染の結婚式で上京し、葵も式に来ることを知らされた瞬間、過去の記憶がよみがえりました。
葵一家の夜逃げのあと漣は札幌の家を探し訪ねますが、母の恋人に殴られ眼帯をする葵を見て、思わず手をとり逃げ出します。
警察と親に引き離されてしまいます。
そんな別れ方をして、漣はぎこちなく話しかけますが、葵は年上の男性・水島の車で帰ってしまうのです。
葵はキャバクラで働き、沖縄をへてシンガポールで会社を経営するまでになります。
ある日、同僚に裏切られ美瑛に帰る決心をします。
昔助けてくれた、食堂のおばちゃんのニュースを目にしたのです。
漣は先輩の香と結婚しますが、香は娘の結を残し亡くなります。
漣は一人で結を育て、世界大会を目指しチーズを作り続けていました。
葵が美瑛に帰った事がわかりすぐに後を追おうとしますが、われに返り足を止めます。
そんな漣の背をおすように、結がどんぐりを投げつけます・・・かつて香がそうしてくれたように。
その日平成は終わりをつげ、令和をむかえようとしていました。
悲しい場面、頑張るシーンで中島みゆきの楽曲が流れます。
絶望的な状況でとんかつをかみしめる葵を、葵を守れず叫ぶ漣を、やさしく包むように。
涙があふれてとまりませんでした。
映画「糸」を観た感想
子ども時代の途切れた気持ち、残してきた悲しみ後悔が、年月を積み重ね再び繋がり結ばれていきます。
単に漣と葵の二本の糸がつながるだけではなく、支えてくれた香や水島、食堂のおばちゃんや友だち、みんなの想いがひきつがれ、織り込まれていくようでした。
「糸」の歌詞に、織られた布がいつか誰かを暖めるかもという意味の所があります。
これからも結を育てながらますます美瑛のために頑張り、おばちゃんの子ども食堂を手伝ったりするのかなと、未来まで思いが広がるような暖かい気持ちになりました。
まとめ
映画「糸」は動画配信サービスのU-NEXTで配信中。
初回お試し登録でプレゼントされる600ポイントで購入すれば無料で観ることができるので、ぜひ試してみてくださいね。
30日間の無料トライアルで他の見放題作品も楽しめるのでお得ですよー。
コメント