ほっこりしみじみする映画の中からおすすめの邦画を3つご紹介します。
紹介する映画は、「キツツキと雨」「半世界」「こはく」の3作品。
地方色豊かな3作品ですが、各作品のあらすじと見どころ・ロケ地も合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ほっこりする邦画おすすめ3選
キツツキと雨
はじめはなんとものんびりした展開です。
でもどんどんおもしろくなる傑作映画です。
東京国際映画祭で審査員特別賞を受賞している作品で、手がけたのは、「南極料理人」の沖田修一監督です。
「キツツキと雨」のあらすじと見どころ
木こりの主人公・岸は、山仕事中にゾンビ映画の撮影隊に遭遇し、なにかと手助けをしてあげる事になります。
気が進まないままゾンビ役も協力したところ、まんざらでもない気持ちになります。
映画の監督は、まったくやる気がなく、逃げ出そうとする始末。
でも岸と関わり、変わっていきます。
岸は村の住民をどんどんまきこみ、撮影現場が熱を持ち始めます。
「キツツキと雨」の感想とロケ地
主役の役所広司はさすがです。
なんとも言えない“間”は彼でないとできそうにありません。
思わず吹きだしてしまうシーンが満載です。
監督役の小栗旬はおとなしい役どころですが、存在感があります。
岸と出会って、ちゃんと“監督になっていく”姿にジーンときます。
何度観てもすがすがしく、さて、自分も頑張るかな!なんて気持ちにしてくれます。
舞台は架空の村ですが、山のシーンは長野県の南木曽で、村内は岐阜県恵那市を中心に撮影されました。
清流や温泉、今からロケ地めぐりをしても楽しそうです。
半世界
この映画は、阪本順治監督が主演・稲垣吾郎であてがき(キャストにあわせて脚本を書くこと)して作られた作品です。
「半世界」のあらすじと見どころ
主人公・紘(稲垣吾郎)は窯を親から引き継いだ、炭焼き職人です。
幼馴染の光彦(渋川清彦)も稼業を継いで苦労しています。
もう一人の仲間、瑛介(長谷川博己)が地元に帰ってきましたが、こころに傷をおい、すっかり変わっていました。
海外の紛争地への赴任を経験した瑛介は、みんなは世界の半分しか知らないといいます。
でも、紘や光彦が苦労しているもう半分の世界の事を、瑛介も知りませんでした。
昔のように、3人で集まってふざけあい、瑛介も少しずつこころを開いていきました。
「半世界」を見た感想とロケ地
「半世界」という言葉は、日中戦争に従軍したカメラマン、小石清の写真展からつけられ、映画には半分という視点がたくさんあります。
紘の妻は、「その女、ジルバ」で話題の池脇千鶴で、やはり幼馴染で結婚した妻になりきっています。
人生の折り返し地点をむかえた中年期が描かれた作品ですが、人生は何がおきるかわかりません。
だからこそ、幼馴染のつながりは、かけがえのない大切なものでした。
3人が海辺で毛布を被って集まるところは、本当に素敵な場面です。
その海辺は、寒いと言っても暖かそうで、おだやかな伊勢の海ならではです。
三重県南伊勢町を中心にオールロケでつくられたそうです。
こはく
長崎県佐世保出身・横尾初喜監督の、幼少期がもとになった映画です。
長崎のみなさんがたくさん協力し、オールロケで制作されました。
主人公は井浦新。
彼の妻役を、監督の奥さんの遠藤久美子が演じています。主人公の兄を演じたのは大橋彰。
この方、実は芸人さんのアキラ100%です。
「こはく」のあらすじと見どころ
主人公・亮太は、借金を残して消えた父のガラス細工会社を引き継いで、なんとか立てなおそうと頑張っています。
もうすぐ子どもが産まれますが、父親になることに不安を感じています。
そんな時、母のもとで暮らしぶらぶらしている兄・章一が、街で父を見かけたと言います。
いつになく、真剣な顔つきの兄につきあい、二人で父親捜しを始めます。
「こはく」を見た感想とロケ地
アキラ100%こと大橋彰さんの演技には驚かされました。
それから、車谷浩司の音楽にも注目してください。
亮太は父の顔を思い出せません。子ども時代を思い出すたび、彼のこころがきしむように車谷のギターが響きます。
でも最後、兄弟は過去に答えをみつけ、前を向いて歩き出します。
佐世保の海がみえる坂道や、路面電車走る長崎市の街。
兄弟の孤独を照らす、西端の町のこはく色の夕陽が、とても印象的な作品です。
紹介した3作品はU-NEXTで配信中
紹介した3つの映画は、U-NEXTで視聴できます。
見放題作品なので、無料トライアル期間中に何度も見られますよ。
2021年4月現在、「キツツキと雨」は2022年3月27日まで
「半世界」は2022年3月31日まで配信予定です。
「こはく」は1年以内の終了予定はありませんが、最新の情報は視聴ページで確認してください。
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