SF映画の金字塔と称された、ブレードランナーシリーズのあらすじと見どころをご紹介します。
1982年公開の『ブレードランナー』は、リドリー・スコット監督自身が再編集とデジタル修正し、ディレクターズカット版として公開された作品。
2017年には続編の『ブレードランナー2049』も公開されました。
後半には、劇中で出てくる用語解説もあるので、ぜひ最後まで読んで下さいね。
ブレードランナーシリーズのあらすじ
『ブレードランナー』のあらすじ
西暦2019年のロサンゼルス、酸性雨と高層ビルの下で人々は暮らしています。
主人公、ブレードランナーのリック・デッカード(ハリソン・フォード)は、逃亡し人間に紛れ込んだ4人のレプリカント・ネクサス6型を追跡します。
彼は情報を得るためタイレル博士に会い、秘書のレイチェルがレプリカントであると見抜きます。
自分を人間と思っていた彼女はショックを受け、その様子に、デッカードは惹かれていきます。
逃亡者のリーダー・バッティはタイレル博士に会い、寿命を延ばすよう頼みますが、無理と知り博士を殺害。デッカードはバッティ追い、対決します。
『ブレードランナー2049』のあらすじ
タイレル社をウォレス社が引き継ぎ、レプリカントを製造しています。
ネクサス9型のK(ライアン・ゴズリング)はブレードランナーであり、旧型の8型を追っています。
その一人を抹殺した場所で、出産の跡がのこるレプリカントの骨を発見するのです。
その骨はレイチェルでした。ウォレスは生まれた子どもを手に入れようとします。
Kは自分がその子どもであると確信し、父と思われるデッカード(ハリソン・フォード)を探して、廃墟となったラスベガスに向かいます。
ブレードランナーシリーズの見どころ
『ブレードランナー』の見どころ
冒頭、ロスの上空が映し出され、巨大なタイレル社屋が現れます。
CGのない時代、ミニチュアのセットに遠近法、複雑な合成で作り上げられた映像に圧倒されます。
香港がモデルだそうですが、酸性雨に煙る街には日本製品の巨大広告、日本語がとびかい、当時とても話題になりました。
『ブレードランナー ディレクターズ・カット版』の視聴ページを覗く
『ブレードランナー2049』の見どころ
監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。リドリー・スコットが製作総指揮をとりました。
前作を継承しながら、現代技術の粋をつくす、素晴らしい映像です。
30年分のしわと苦悩を刻む、ハリソン・フォードの存在が光ります。
ブレードランナーシリーズの用語解説
「レプリカント」とは
21世紀はじめ、タイレル社のタイレル博士が作ったすぐれた人造人間の事。
アンドロイドを超える存在ということで、映画で考えられた造語ですが、現在は辞書にも載っています。
最新型ネクサス6型は能力が高いため、寿命を4年と決められています。
「ブレードランナー」とは
逃亡したレプリカントを解任(抹殺)する専任捜査官の名称。
これも原作にない名称で、監督がほかの小説のタイトルから借りてきたものです。
「フォークト=カンプフ検査」とは
レプリカントかどうかを判断する架空の検査。
レプリカントは感情も芽生え、記憶も植え付けられているため、自分でもどちらかわからなくなります。
感情をゆさぶる質問をくりかえし、眼球の動きの変化で見分けます。
原作はフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」(1968)ですが、映画は小説とはかなり異なり、別ものといって良い作品です。
でも亡くなる前のフィリップは、街の映像だけ観る事ができ、イメージ通りと喜んだそうです。
ブレードランナーシリーズを見た感想
ブレードランナーは、死を迎えるレプリカント・バッティの姿に、人間の存在にこそ疑問がわいてくる哲学的な物語です。
惜しくも2019年に亡くなった、バッティ役ルトガー・ハウアーが素晴らしく、レプリカントそのものでした。
二作目は、その先のお話。レプリカントが持つ魂についての物語のように感じました。
まとめ
紹介したブレードランナーシリーズは3作品ともU-NEXTで配信中です。
どれから観るか迷うかもしれませんが、監督も気に入っているという「ブレードランナーファイナル・カット」がおすすめ。
2021年9月30日まで、お試し期間中も無料で視聴できます。
「ブレードランナー2049」は長くて難解という人もいれば、ハマる人もいます。
評価が二分していますが、見応えある作品であることには違いありません。
ぜひ、一作目と一緒に、チェックしてみてください。
2021年3月17日時点では配信終了予定はありません。
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